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幻想自警団通信文Z

幻想自警団とは

幻想自警団とは、その名の通り「幻想を自警する団体」のことである。

「団体」とは言っても各構成員の活動はそれぞれ完全に独立しており、個々の活動に幻想自警団が組織的に関与することはあまりない。あるとすればそれは禁止事項に違反した団員の除名を告げる場合などである。

幻想自警団の活動は幻想自警団団長「ナルシス・スキトキメキトキス(三重に好まれるナルシス)」の「人間の幸福は幻想である」という信念に基づいた慈善活動である。

このナルシスの信念は、換言するなら「人間の幸福というものは主観的な幻想である」という意味であり、更にこれを正しく解釈すると「善き幻想の無い人生は不幸である」という意味になる。

この「人間を幸福にする幻想」を自主的に護って行こうとするのが「幻想自警団」の活動目的である。

さて、我々幻想自警団(内部の人間は省略して「幻自」とか「幻自団」とか呼んでいる)の活動とは裏腹に、人間の幸福な幻想を破壊しようとする「破壊者」はいつの時代にも存在している。

我々は彼らのことを敵意を込めて「ヤボヤボ団」と呼んでいる。彼らは幻想自警団団長ナルシス・スキトキメキトキスの言葉を逆手に取り、「人間の幸福は幻想である」ゆえに「幸福は単なる錯覚でしかない」という論理のもとに、世の中のありとあらゆる人間の幸福な幻想を破壊するために活動している。

決して本意ではないのだが、我々はその思想上の理由からこのヤボヤボ団と時として戦闘を行い、勝利しなければならない状況下におかれることがある。

以下に、我々幻想自警団とヤボヤボ団との戦闘記録を抜粋したものを掲載するので、実際に我々幻想自警団とヤボヤボ団との間でどのような戦いが行われているのかを、読者の皆様にも擬似体験して頂いた上で、ご理解を賜りたい。

ケース1

以下、ヤボヤボ団からの刺客一名(以下)に対しての、幻自団員一名(以下)での戦闘記録(抜粋)。

「コンバトラーVとかボルテスVとか、あんなのあり得ねーよ。あんな強力な電磁波出したらコクピットの中の人間は焼け死んでるぜ」
(註:この段階で幻自団員は戦闘を仕掛けられている。幻自団員はここで退くか戦うか決定しなければならない)
「でもさ、リニアモーターカーだっていわば超電磁だぜ。でも、あれって客室の床にFD落としてもデータが消えたりしないんだよ。もちろん磁気テープでもなんでも」
(この段階で、この団員は勝負を受けた。以下、本格的な戦闘記録である)
「え、マジで?」
「マジ、マジ」
「うそくせー」
「うそじゃねーよ。あのな、世の中にはちゃんと<遮蔽>って技術があるんだよ」
「しゃへい?」
「そう、遮蔽。電磁波とか、磁力線とか、防御する技術がちゃんとあるんだ」
「具体的にどうやるんだよ」
「例えばおまえ、電子レンジ見たことあるか?」
「馬鹿にすんなよ、あるに決まってんだろ」
「じゃぁお前、電子レンジの扉に網が張ってあるの見たことあるか?」
「網? ああ、そう言えばメッシュみたいなのが透けて見えるな、なんなんだ、あれ」
「あれが<遮蔽装置>のうちの一つだよ。電磁波って言うのはな、目の細かい金網(註:最低でもシールドする電磁波の波長未満の目の細かさが必要)で被うとその中から外に逃げられなくなるんだ」
「へえ」
「これを金網の代わりに重力レンズなんかで行うと宇宙船だって遮蔽でき…」
「他には?」
「他には<干渉>って技術もある」
「かんしょう?」
「そう、干渉。電磁波っていうのはつまりは波なんだけどな、その波の振幅と全く逆の振幅の電磁波をその波の山と谷が正確に重なり合うように当てるとそれを消滅させることができるんだ」
「うそだろ」
「うそじゃねーよ。逆の振幅の波のことを<逆位相>って言うんだけどな」
「逆位相?」
「そう、逆位相」
「具体的にどうやるんだよ」
「そうだな、例えばエヴァでATフィールドを逆位相で侵食してぶち破っていただろ? いわばあんな感じに電磁波を消滅させるんだ」
「うお、なんかスゲー!」
「…こいつはTNGじゃなくてEVAか…」
「は?」
「いや、こっちの話だ。でな、機械的な一定の振幅、出力、周波数にチューニングされた電磁波だったら結構簡単に干渉して消失できると思うんだよ」
「20へぇ」
「トリビアじゃねーよ。あとはな、遮蔽も干渉もできないなら<アース>って手もある」
「アース?」
「そう、アース。コンバトラーもボルテスも、パイロットがなんか仰々しいスーツを着ていただろ?」
「ああ、いかにもアニメチックな」
「余計なことは言わなくていいよ。あのな、あのスーツ、俺が思うに内側が絶縁体で外側が<導電性>の素材で作られていると思うんだよ」
「導電性?」
「そう、導電性。あのな、自動車とかって雷が落ちても車体の外側を電気が通りぬけて中の人間は無事なんだ」
「あ、それ聞いたことある。車体のフレームを通って行くから中にいる人間は無事なんだろ」
「そう、それと同じようにヘルメットに落雷してもそれがスーツの外側を通って足の裏から床に抜ければ中身の人間はへっちゃらなんだよ。実際レインコートを着て雨にぬれた人間が落雷にあったとき、コートの外側の水に電流が流れて一命を取り留めたって話もある」
「マジで!?」
「だからな、俺が思うにあのヘルメットはパイロットスーツと太いコードで接続されていて、更には履いているブーツも導電性の素材を外側に使っていると思うんだ。もちろん床は大電流を逃がせるだけの避雷針の役割を持たせてある。アニメなんかでパイロットスーツの襟(えり)の部分がやたら大きかったりするのもヘルメットを接続するためなんじゃないのかな」
「なんか超電磁マシーンが本当に作れるような気がしてきた」
「そうだろ? ま、でも、そういった科学的なことをそもそも絵空事のアニメに言うのは野暮ってもんだぜ」
「今散々言っていたじゃねーか」
「でもさ、やっぱあれは、アニメが面白いんだよ、アニメが。科学的にどうとかじゃなくてな」
「ああ、まぁ面白けりゃ別に文句ねーよな」
「だから今度から面白いアニメに科学的な検証とか入れるのやめようぜ。興がそがれるだろ?」
「もっともだ」

以上、ヤボヤボ団一名を無事幻自側に救出。ただし、Gが攻撃に使った理論が実際に正しいかどうかは未確認であるので、興味のある人間は各自で調査するように。

ケース2

ヤボヤボ団からの刺客一名に対して幻自団員一名での戦闘記録(抜粋)

「巨人の星の大リーグボールってさぁ…」
「その口黙らせねぇと両目の涙腺から電極突っ込んで脳みそブルブル言わせるぞ」

論破できない場合は不本意ながら
力でねじ伏せる場合もあります。

…とまぁ、以上のような活動をしているのが幻想自警団である(ボケて終わりかよ)。

通信文Zとは何か

このサイトのタイトルにある「通信文Z」とは、そもそも団長のナルシスからサイト管理者の「聖賢アチョ夫」に対して送られてきた秘密文書、いわゆる「ナルシス文書」をもとに、アチョ夫が新たに書き起こしたテキストのことである。

早い話がこのサイトの文書はナルシスの思想をもとにアチョ夫が発展させた技術書のようなものだと思って頂ければ間違い無い。

ちなみに語尾の「Z」とは、日本に古来より伝わる「ミクロイドZ」や「マジンガーZ」、「ドラゴンボールZ」などの「Z」を象徴的に踏襲したもので、英語圏で言うところの「A to Z」とは一切関係無いのであしからず。

最後に

幻想自警団はフィクションです。実在の人物団体等とは一切関係ありません。でも、一部の術式は本当に使えてしまうので、その使用に際してはすべて自己責任でお願いいたします。幻想自警団の術式を利用して生じたいかなる不利益、損害、結果、その他全ての影響に対して、幻想自警団とその関係者は一切責任を持ちません。自己責任を自覚して活動してください。

ちなみに、ぶっちゃけ、幻想自警団における「ナルシス・スキトキメキトキス」は、サンライズにおける「矢立肇」です。文責はアチョ夫にありますのでその旨ご了承ください。

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