占いと魔法とオタク
幻想自警団通信文Z

精神、肉体、動作の相互作用

精神と肉体は一体である、とは、良く聞く言葉である。しかしながら、それをちゃんと理解している人間は少ないのではないだろうか。

ストレスと病気の関係は良く知られたところであるが、もっと日常的な身体反応にも、精神は大きく関わっている。

例えば、気持ちを<引き締め>れば同時に肉体も<硬直>し、逆に気を<緩め>れば肉体も<緩む>。気持ちの<重さ>に比例して肉体は<重く>なるし、<気軽>であれば体も<軽く>感じられる。精神がブラックホールのように沈み込む重い鬱状態の人間は、体が重過ぎてトイレに移動するという動作すらできずに失禁してしまう。精神を病んで内臓を悪くしてしまう人間も多い。早い話がこれは精神と肉体が相互に同じ状態を維持することを求めているということであり、換言するならそれこそが「肉体と精神は一体」ということなのである。

上記からわかることはつまり「肉体に現れる内臓を含む全ての筋肉の反応(動作)は精神の動きの現れである(逆も真なり)」ということである。この考えを発展させると、人間の精神は肉体から読み取れるという結論を得ることができるが、実際にそれは正しいのである。

普通の人間は他人の動作に注目せず、また、自分の肉体にも注目していない。その為他者の思考を読むこともできないし、自分の思考を正しく相手に伝えることもできない。

逆に言えば、この部分を磨き上げると他者の思考を外部から読み取ることができるし、自分の思考を正しく相手に伝えることも可能になる。また、精神の制御を肉体の動作から行うことができるようになるし、逆に精神から肉体を制御することも可能になる。

それはつまり非言語的コミュニケーションであり、自己制御術であり、人間の脳にとって最も高度な情報分析とフィードバックのシステムであると言えるだろう。

以下に代表的な肉体的特徴、動作、精神との関連の一部を例として挙げておく。もちろんこれが全てではないが、参考にすると今後の生活がより繊細で高度なものになることだろう。

呼吸
息苦しさ、清清しさ、緊張、弛緩、などの象徴。一番読み取りやすい。
筋肉の硬さ
緊張感の強さ、長く続くストレス、柔軟性を失ったパターン、などの象徴。性格が出やすい。
視線
イメージの中(すなわち脳内)で見ているものを追う。更に自分を中心にした方位を表し、その方位ごとに意味付けがある。その為視線と言語の関連を読むことでその人間の思考(好き・嫌い、快・不快、過去・現在・未来など)を読み取ることができる。
無意識に頭で考えていることを表現していることがある。そのため脳で考えた言葉を唇の動きから読むことができる場合がある(ミルトン・エリクソンは占い師をこの方法で騙した。その結果、占い師は見事に彼が発した偽の情報を語った)。
心臓
情動がそのまま鼓動の早さや強さに現れる。古代エジプトでは心臓に意識の主体が宿ると考えられた。
緊張と弛緩
これにより何者かが隠した物品の場所を探し当てることも可能。詳しくは<計算ができる馬>、などの事例を考えると良い。あれと同じ原理が人間にもそのまま当てはまる。ちなみに<計算ができる馬>、とは、周囲の観客の反応で、正しい答えの書かれた札を当てるというもの。隠した物品の場所を探す場合はその人間の身体反応に注意し、異常(手を握る、目を閉じる、呼吸が不自然になる、等)が見られた場所を探すと大抵見付かる。ベテランの麻薬捜査官などはこの能力に非常に長けている。

上記以外にも精神と肉体反応、動作との関連はいくらでも見付かるだろう。興味が有る人間は独自に研究してみると良い。尚、これを洗練化させるといわゆる「ダウジング」という技術にも関連してくる。私も以前JSDに所属していた(幽霊会員だった)が、「ダウジング」は身体感覚が鋭敏な人間の方が上手く行く。その為、体に絶縁体や電磁波を反射するシールドを巻き付けたりすると、途端に反応が弱くなる。そこから「ダウジング」は肉体をアンテナとして受信した情報を意識されない自己が処理し、その結果として出現した身体反応を、振り子などの道具によって増幅する技術だと言えるだろう。それが超能力かどうかは別として、無意識に感じ取っている情報を意識の上に昇らせるには非常に有用な技術である。

上記内容に関する参考文献としては「NLP」などの関連書籍が役に立つだろう。ただし、営業用の実践技術を述べるような書籍は役に立たないので、ちゃんと根本的な理論体系を記述したものを読むこと(実践でマニュアルが役に立たないことは一般常識である)。

 私のお勧めは

RESOLVE 自分を変える最新心理テクニック―神経言語プログラミングの新たな展開
リチャード・ボルスタッド (著), 橋本 敦生, 浅田 仁子 (翻訳)
価格: ¥2,940 (税込)

など。あと、基本的にNLPの原理であるエリクソニアン催眠についても勉強しておく必要があるかもしれない。

追記

上記関連を逆に利用して他者を騙す人間もいるので(非言語的な虚偽の悪用)、偽りの情報を読み取らされないように気をつけることも必要である。

2005/8/14

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